スポンサーサイト

 --------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)
タグ :

『劔沢幻視行』

 2014-04-19

黒部の怪物、和田城志氏の処女本になる『劔沢幻視行』を
やっと読み終えた。
今年の3月11日に発売されてから、ずいぶん長い間、
読破できず(単純にサボっていたのであるが)にいたが、
一昨日後半部分を一気に読み切り、少々たらふくな思いもしながら、
読書感想文でも書いてみるかという気になった。

和田さんとは一度呑み会(いや、本当は呑みがメインではなかったけど、
本体の会合よりも呑み会の方が数倍長かったのだ)でお会いしたことがある。
噂に? きいていたとおり、なんというか「生」そのものだった。
とにかく動物的というしかないようなオーラを放っていたのが印象的。
ちょうどネパール全土を横断された直後だったか、黒々と焼けた肌と、
なんだか良く似合う可愛いネパールっぽい帽子、白い口ひげ。
風貌からして都市ににあわないオジサンだった。

「この人が黒部の怪物かぁ…」と、大リーグのスター選手にでも会うか、
ハリウッドのスターにでも会うような感動を覚えたのを思い出す。

彼の話は、文学的でもあり、アルピニズムとは何かといった内容も少し難しくて、
呑み会の席でもよくわからなかったけど、「山」と共にある人なのだなと思った。
その夏、八ツ峰に行く予定になっていた私は、
少し遠回りのルートながら、
黒部ダムから入山して内蔵助を越えて八ッ峰を登り、劔岳本峰を目指す計画を話した。
その時は、初心者の計画ながら、遠回りするルート取りを褒めて?くださり、
でも、「どうせいくなら宇奈月から行きなさい」と言ってくださった。
「アルピニズムとは家を出たところから始まる」といった内容もあったように思う。
一日だったが、彼の話を聞けたことは自分の登山感に強いインパクトをもたらし、
その時以来、「野太い」登山がしたいなあと分不相応なことを夢見ているのだ。

で、そんな「黒部の怪物」の処女作である。
圧倒的ボリュームというほかない。
そもそも、登って来た山、その山行の歴史的価値というか、
そういうところからして、すごいのだ(と思う)。
まず、すごいところ。
漠然とただ、山に登っているだけではないのだ、というすごさ?
「自分の登山」について、すごい人はみんな考えている。
いや、誰しも考えているのかもしれない。
自分はどの方向へ行きたいのか、どういう山に登りたいのか。
でも、「自分の登山」を登山史の文脈の中における人が
どれほどいるだろうか。
おそらく和田さんご自身は、名誉とか虚飾じみた登山の世界なんて
ごめんだと思っているのだろうけれど、でも和田さんや和田さんの
仲間たちのしてきた登山は、やっぱり日本の登山史において
燦然と輝いているように思う。


近年、日本の第一線で活躍するアルパインクライマーたちが
厳冬期の黒部に通って、センセーショナルな記録を雑誌に掲載していて、
なんとなく「アルパインクライマーなら一度は雪黒部」というような
風潮もあるのだろうか?という気がしているのだが、
「雪黒部」という一つのジャンルが確立されているのは、
やっぱり和田さんたちの影響がとても大きいのだろうと思う。
こういうのインパクト絶大な登山って他にもあるのだろうか。
「パチンコ」とか「冬錫杖」とか???それとも、知床?

劔沢大滝の第二登(無雪期・積雪期)のくだりは、
おそらく全ての劔好きが興奮するだろうし、
圧倒的スケールの写真の数々に度肝を抜かれること間違いない。
なぜ黒部なのか?それは筆者もよくわからないようだ。
「ビビる」山だからか。

しかし、文句なしのスケール感に、読者はなんだかすごい、という印象を得る。
なんだかすごい、よくわからないけど、すごい。
大きな山の世界の一端を垣間見せてくれるのである。
1人の登山家がしてきた数十年の登山。

垣根無く、修飾する語も、虚飾も必要ない、文句なしの「でかさ」。

ぜひ付録の黒部界隈の地図を見て欲しい。
びっくりすること間違いないから!

「えー、一回の山行で、しかも真冬に、
こんなとこからこんなとこまで?!えーっ!!!??怪物ーぅっ」
スポンサーサイト
タグ :
コメント
こんばんは、先日お話しさせて頂いた岩場5本のルートが完成しました!詳細は四太さんから聞いて下さい(^^)
【2014/04/23 23:19】 | オールドクライマー #- | [edit]












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://yukiyamaazarashi.blog.fc2.com/tb.php/321-1aa8a5bb

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。